定年退職後に喫茶店経営は一つの夢。
気ままに喫茶店のオーナー。
「憧れますよね!」
でも、飲食店経営は簡単じゃない。
喫茶店を開業したはいい。
でも、お店維持のコストが掛かりすぎて、直ぐに店じまい。
飲食店の廃業率は、他の業界と比べて高く。
1年以内の廃業率は18.9%
こうならないようにしっかり勉強しておきたい。
少ない退職金を喫茶店開業に注ぎ込む前に、
飲食店経営で「やってはいけないこと」と「やるべきこと」をまとめました。
飲食店経営でやってはいけないこと
- 経費をかけすぎる
- 理想を持ちすぎる
- お店のFL比率を計算しない
経費をかけすぎる!
「さぁ、夢のカフェをオープン」
駅近物件
こだわった内装
豆にこだわったコーヒー
それに、可愛い店員が2人
最高だと思いません?
「ん? 何が悪いの?」
全部悪い!全部ダメ!
まず、家賃が高い
こだわりの内装で初期投資がかかりすぎる
加えて、食材費と2名の人件費が高い!
全部の経費がかかりすぎている。
「でも、夢の喫茶店だからこだわりたい!」
そうですよね。
どうせ開業するならこだわりたい!
でも、ほとんどの飲食が、この経費かけすぎの罠に陥っているんです。
飲食店の1年以内の廃業率は18.9%
各業種の中でも飲食店の廃業率は抜きん出て高い数字。
「おしゃれなカフェにしたい!」
「だから、これとこれは譲れない!」
理想を持って、夢を詰め込んじゃうんですね。
理想を持ちすぎる!
「こういうお店を開きたい!」
「内装はこうしたい!」
頭の中にぼんやり浮かんでいませんか?
飲食店経営で最も大事なのは、
支出
なので、どうやったら売上が上がるかなを考える前に、
どうやったら支出を減らせるかを考えないといけない。
理想を夢を詰め込んでお金をぶっ込んではいけないんですね。
「よし、支出が大事なのはわかった」
「でも、計算の方法がわからない」
「どうせ難しいんでしょ?」
いえいえ、
とりあえず、これだけ覚えないといけないワードがあります!
FL比率
お店のFL比率を計算しない!
「FL比率?」
これを簡単に言いますと。
F=Food(食材費)
L=Labor(人件費)
つまり、FLは食材と人件費の合計。
そして、比率は何に対しての?
売上高
FL比率とは、食材と人件費を足して、売上と比べて何%なの?ってことです。
簡単な式ですね。
FL比率の理想は、55%以下!
こんな簡単な計算で、お店が上手くいくか潰れるかが分かってしまいます。
にもか関わらず、これを知らずに多くの方が出店してしまうんです。
何故なら、細かい計算がなくても美味しいものを出せばお客さんが来るだろうと憧れで出店してしまうからなんですね。
なので、
売上がこのくらい見込めるだろうという見込みを立てて人件費と食材費をコントールする
これさえできれば、お店は潰れないんです。
減価償却って何?
「減価償却?」
「分かりません!」
「これはなんですか?」
これは設備投資のお話です。
例えば、冷蔵庫とかの設備を100万円で買いました。
では、その年に100万円を経費で処理できる?
出来ないんです!
アイテムごとに法律で耐用年数が決まっていて、
その耐用年数を基準に、経費計上を当分割で行うんです。
つまり、冷蔵庫の耐用年数が5年ならば、
100万円を5年で割ります。
毎年、20万ずつ経費として計上していくって事です。
自宅一階の中華料理店は、なぜ潰れないのか?
よく街中に、自宅の一階部分を店舗にしているお店がありますよね?
お世辞にも繁盛しているとは言えないお店。
「なぜ潰れないの?」
それは、人件費=0円、家賃=0円だから。
自宅一階で夫婦経営のお店、最強です!
支出を守れば売上が上がらなくても潰れないんです。
- 平均的な侵食店のFL
-
- 食材費=30%
- 人件費=30
- 家賃 =10
- その他=20
- 利益 =20
普通に店舗を借りて従業員を雇って、お店を経営した場合。
200万円/月を売り上げても、利益は20万円しか残りません。
自宅一階の夫婦経営なら、200万円を売上た場合、100万円残ります!
家賃と人件費が0円だと、売上の半分が利益になるんですね。
「売上の半分が利益!」
「そりゃ、潰れないわけだ!」
飲食店経営でやるべきこと
- 成功者を徹底的にパクる
- 利益率の低い目玉商品を作る
- 空きリソースの活用
- 常連こそ全て
成功者を徹底的にパクる
これはあらゆる経営者が言っています!
TTP(徹底的にパクる)
でも、自分のやり方で成功したいと思うんですよね。
「パクるのは俺のポリシーに反する!」
そう考えてしまうんです。
徹底的にパクることをカッコ悪いと考えて、オリジナルの技を編み出そうとする。
これが、ほとんど失敗します。
だから、やらないといけないのは同業者のリサーチ。
そして、出来る範囲で同業者が成功している方法をパクる!
これが、成功への近道です。
にも関わらず、机に座って、
「アイデアよ、降って来い!」
これは、無駄な時間になります。
利益率の低い目玉商品を作る!
よく流行ってるお店って、看板商品があるんですよね。
皆さんのよく行くお店で心当たりはないですか?
ここの◯◯は美味くて安い、コスパ最強な一皿です!
お店を繁盛させるのに考えないといけないこと。
それは、
利益率の低い目玉商品と、利益率の高い商品のバランスを考える!
よく例えられつのが、ジレットモデル
ジレットはT字の髭剃りを製造販売している会社。
よく、薬局で見るあれです。
刃の部分が取れるT字のカミソリです。
カミソリは、刃と本体が一体化しているタイプが普通でした。
でも、ジレットは、刃と本体を別にして、本体を無料で配布。
替え刃を用意して、そこで儲ける仕組みを作った。
これがジレットモデルです。
お客様を呼べる、利益を度外視した、そのお店の目玉商品をつくる!
これも、飲食店でやるべきことの一つです。
さぁ、同業をリサーチをして、どれだったら自分のお店で出来るかを考えた。
常にいいものがあったらパクる姿勢が大事!
その上で、まだ出来ることがないか考えてい行きたい!
空きリソースの活用
Airbnb「エアビー」ってご存知ですか?
一般の民家やマンションの空室などを貸し出すサービスです。
この考えを、飲食店経営で利用します!
例えば、昼しか営業していないお店、いっぱいありますよね。
夜は、閉店しているお店。
言い換えれば、それは、使っていない夜の家賃分を無駄に払ってるってこと。
この夜の営業していない時間帯を上手く活用する。
- 夜はBARとして貸し出す
- 夜はイベント会場として貸し出す
つまり、店舗のキャパシティーは広げられないが、事業のキャパシティーは広げられる!
こういった空きリソースを活用することで、家賃や設備投資を大幅に抑えられます。
常連こそ全て
お客さんで一番大事にしないといけないのは常連のお客様。
パレートの法則ってご存知ですか?
それは、8 : 2 の法則
よくわからないけど、何故か 8 : 2 で説明できてしまう法則。
ビジネスの世界でよく使われている法則です!
この法則で説明すると、
お店のお客様の2割が8割の売上を上げていることになります。
新規のお客様獲得に力を入れがちですが、実は、常連のお客様が一番大事!
では、どうやったら常連客は大事にされていると思うのか?
- 密にコミュニケーションをとっていく
- メニューや内装のことを聞いてみる
- お店の空き時間を利用して常連客向けのイベントを開催する
こういった方法でロイヤリティを高めていく。
これが個人商店ならではのやり方。
ちなみに、大手企業は違います。
大手は多額の宣伝広告費をかけて、幅広く一見客を取ろうとするわけです。
個人店と大手企業では戦い方が違います。
個人店は、お客様に再来してもらえるかでお店の成功は決まります。
常連のお客様大事にすることは、個人店が成功する秘訣です。
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